Dolby Atmos(ドルビーアトモス)とは?そして、自宅で楽しむには?
映画の中に完全に入り込み、爆発音やささやき声を自分が実際にその場にいるかのように感じていると想像してみてください。あるいは、大好きなアーティストの音楽を再生している時に、自分がレコーディングスタジオにいるかのようにあらゆる楽器が聴こえると。このような没入感は、サウンド体験を新たなレベルへ引き上げる画期的な音響技術、Dolby Atmos(ドルビーアトモス)が「実現」しています。
ここでは、Dolby Atmosとは何なのか、これまでのサラウンドサウンドと何が違うのかを説明し、ホームシアターや音楽への応用や、この素晴らしいサウンド体験をSonosを使用して自宅で実現する方法を紹介します。
Dolby Atmosとは?
Dolby Atmosとは、エンジニアやアーティストが音の一つひとつを立体的な空間に正確に配置し、サウンドを実際の生活で体験するようにリアルに再現する画期的な空間オーディオ技術です。
2012年、Dolby LaboratoriesがDolby Atmosを発表すると、モノラルやステレオなど、それまでのチャンネルベースの音声フォーマットから、オーバーヘッドスピーカーで高さの感覚を出すオブジェクトベースの音声フォーマットへの革新的な転換が起こりました。
Dolby Atmosは、ピクサーの『メリダとおそろしの森』の公開時に映画館で使用されたのが最初ですが、すぐに家庭やヘッドフォンにも取り入れられ、オーディエンスが映画、音楽、ゲームなどのエンターテイメントを体験する方法を変えました。
Dolby Atmosとサラウンドサウンドの違い
Dolby Atmosは、従来のサラウンドサウンドシステムにとどまらず、立体的なサウンド、すなわち高さを加えました。耳の位置に合わせて部屋中にスピーカーを配置するのではなく、Dolby Atmosはオーバーヘッドスピーカーや上向きのスピーカーを使用し、まさに立体的なサウンドスケープを生み出します。
従来のサラウンドサウンドではオーディオのチャンネル数が限られ(通常は5または7チャンネル)、5.1や7.1のように表示されています。各サウンドが限られたチャンネルに集まるので、オーディオのミキシングの時点で妥協が必要になることが多々あります。例えば、ある場面で音楽を強調すると、セリフの明瞭さが損なわれるといった具合です。
Dolby Atmosはサウンドを限られたチャンネルから解放するので、クリエイターは各楽器、音響効果、セリフを別々に処理できます。そして、最大128個の「オーディオオブジェクト」を立体空間に正確に配置・移動し、よりリアルで臨場感あふれるサウンド体験を作り出します。これにより、ヘリコプターは頭上を飛んでいるかのように、雨は空から降っているように聴こえ、全体的に体験の深さと立体感が増すのです。
ホームシアターをDolby Atmosで楽しむ
Dolby Atmosは、ホームシアター体験にどんどん普及しています。シーリングスピーカーや上向きのドライバーを搭載したスピーカーを従来のサラウンドサウンドシステムに追加すると、リビングルームのサウンドを劇場並みにアップグレードできます。お気に入りの映画を、あらゆる方向から自分を包み込むリアルなオーディオで鑑賞していると想像してください。
Dolby Atmosホームシアターシステムを設定するには、特定の機器が必要です。最も重要なのは、Dolby Atmos対応のレシーバーやサウンドバー、例えばSonos Arcです。このサウンドバーには2つの上向きスピーカーが搭載され、高さのコンテンツ要素を部屋中に広げます。最適なシステムでは、左右のリアサラウンドスピーカー、ハイトチャンネル、サブウーファーも設置します。
VRがバーチャル体験に大変革をもたらしたように、Dolby Atmosはホームシアターオーディオのサウンドスケープを一変させました。高度なオーディオ処理アルゴリズムを採用したSonos Beam (Gen 2) などのサウンドバーは、シーリングスピーカーや上向きスピーカーがなくても、頭上で音が鳴っているような印象を与えられます。
サウンドシステムの他にも、Dolby Atmosコンテンツ対応のストリーミングサービスや機器(テレビなど)が必要です。
音楽をDolby Atmosで楽しむ
Dolby Atmosを楽しめるのは、映画だけではありません。音楽の再生もレベルアップします。Dolby Atmos Musicを使用すると、プロデューサーは一つひとつの楽器、歌声、音響効果が驚くほどクリアに、深みを伴って聴こえる臨場感あふれる曲を作れます。それはまるで、ライブコンサートの最前列に座っているかのような、そして大好きなミュージシャンとレコーディングスタジオにいるかのような感覚です。
この技術が普及するようになり、Dolby Atmosで音楽をリリースするアーティストやバンドの数は年々増えています。音楽が空間オーディオでどのようにミキシングされているかについては、こちらの投稿をお読みください。
本当に没入できる音楽体験のためには、Sonos Era 300など、Dolby Atmos Music対応のスピーカーやサウンドバーが必要です。また、Amazon MusicやApple Musicなど、Dolby Atmos Music対応の楽曲が聴けるストリーミングサービスのサブスクリプションもお忘れなく。
自宅でDolby Atmosを楽しむには
Dolby Atmosを自宅で楽しむのは、思ったよりも簡単です。まず必要なのは、Sonos Arcなど、Dolby Atmos対応スピーカーやサウンドバーです。Dolby Atmosコンテンツをデコードできる処理能力だけでなく、立体的な高さを出せる上向きのドライバーかバーチャルな空間オーディオ体験を再現できる機能が搭載されているスピーカーを選択してください。
Dolby Atmos Musicだけに関心があるのなら、Sonos Era 300などのスタンドアロンスピーカーでも十分です。音楽だけでなく、映画やゲームでもDolby Atmosを体験するには、HDMIケーブルでテレビに接続できるサウンドバーが必要です。(従来の光接続には、Dolby Atmosのように高度なフォーマットを転送できる帯域幅がありません。)
最後に、Dolby Atmos対応のコンテンツが必要です。これは通常、よく利用されているメディアストリーミングプラットフォームにあります。
Dolby Atmosコンテンツの見つけ方
Dolby Atmosの魔法を十分に楽しむなら、このフォーマットでミキシングされているコンテンツが必要です。幸いにも、Netflix、Disney+、Apple TV、Amazon Prime Videoなどのストリーミングサービスでは、Dolby Atmos対応の映画やテレビ番組が増えています。さらに、Amazon MusicやApple Musicなどの音楽プラットフォームにもDolby Atmos Music対応の楽曲があり、リアルな音楽体験が可能です。
Dolby Atmosを導入する価値はある?
Dolby Atmosに投資する価値があるかどうか迷っているのなら、その答えは高音質オーディオや臨場感あふれるエンターテイメント経験がどれだけ好きかによります。映画、ゲーム、音楽が大好きで、圧倒的な没入感を求めているなら、Dolby Atmosは間違いなく価値アリです。あらゆる方向から聴こえるサウンドは、従来のサラウンドサウンドシステムとは比較にならないリアリティを生み出します。さらに、空間オーディオでミキシングされるコンテンツが増加している中、Dolby Atmosシステムは将来のサウンド体験に役立ちます。
SonosでDolby Atmosを自宅でも
Sonosは、Dolby Atmosを自宅で楽しめる選択肢を複数ご用意しています。
Sonos Arc:究極のDolby Atmosサウンドバー
Sonos Arcは、臨場感あふれるDolby Atmosを体験できるプレミアムなサウンドバーです。2つの上向きドライバーなど、11の高性能ドライバーを搭載するSonos Arcは、まさに立体的なサウンドスケープを生み出し、息をのむようなオーディオでお部屋を満たします。
Sonos Beam (Gen 2):バーチャルなDolby Atmosに対応したパワフルなサウンドバー
場所が心配なら、Sonos Beam (Gen 2) が賢い選択です。サイズはコンパクトながら、このスマートなサウンドバーには迫力が詰まっており、並外れたサウンドを奏で、バーチャルなDolby Atmosを実現します。
Sonos Era 300:画期的なDolby Atmosスピーカー
Sonos Era 300には上向きドライバーが搭載され、音の正確な配置と方向でハイファイオーディオを実現します。2台のSonos Era 300をSonos ArcやSonos Subと接続してサラウンドサウンドシステムに追加すると、7.1.4 Dolby Atmosを最大限に体験できます。
他のSonosスピーカーと組み合わせてマルチルームオーディオを構築するために、Sonos Arc、Sonos Beam (Gen 2)、Sonos Era 300、あるいはこのようなスピーカーのセットなどのどれを選んでも、Sonos製品にはシームレスな互換性があり、システム全体で極上のサウンドを再現します。
オーディオシステムをアップグレードして、SonosとDolby Atmosが作り出す臨場感に満ちたエンターテイメントのまったく新しい世界をお楽しみください。
注:Dolby、Dolby Atmos、ダブルD記号はDolby Laboratoriesの登録商標です。
続きを読む