初心者向けガイド

HDMI、HDMI ARC、HDMI eARC初心者向けガイド

ソファに座って、ホワイトのSonos Arc、Sonos Sub、2台のSonos Era 100を使用してテレビを見ているカップル

20年以上前に初めて登場したHDMIは、高精細ホームエンターテイメントの新たな基準を打ち立てました。現在でも、HDMI(高精細マルチメディアインターフェース)は最も普及しているデジタルインターフェースのひとつで、高精細ビデオと音声信号を1本のケーブルで転送するのに使用されています。

HDMIケーブルは、HDソース (ストリーミングデバイス、サウンドバー、ゲームコンソールなど) の出力とHDディスプレイ (HDテレビやプロジェクターなど) の入力を何台でも接続できます。すでにこのようなデバイスを日常的にお使いかもしれません。その場合、HDMIケーブルを挿し込んだ経験があるはずです。

このガイドでは、HDMIについて簡単にご紹介します。また、HDMR ARCとHDMI eARCについてもご説明します。この2つは音声に焦点を当てたテクノロジーで、対応のホームシアター用サウンドバーとテレビを接続するケーブルの数が減るので、設定が簡単になります。

HDMIとは?

HDMIとその役割を理解するために、この頭字語の元の単語をそれぞれ見ていきましょう。

High-Definition (HD - 高精細):

最新型の高性能テレビでは、驚くほど鮮明な画像と音質を楽しめます。ただし、高精細であればあるほど大量のデータが処理されます。また、すべてのケーブルや接続がこのように大量のデータを最適な速度や帯域幅で処理して入力ソースから転送できるわけではありません。HDMIは、この問題を解決するために作られました。最新バージョンのものは、かつてないほど高いレベルの画質や音質に対応できるように帯域幅を広げます。

Multimedia (M - マルチメディア):

「マルチメディア」とは、HDMIが複数のメディアに対応できることを意味します。HDMIは、非圧縮動画とマルチチャンネル音声の両方に対応しており、これがマルチメディアインターフェースと呼ばれる所以です。

Interface (I - インターフェース):

基本的にインターフェースとは、2台のデバイスが接続している状態のことで、2台のデバイスが通信してデータをやり取りする場所です。ここでのHDMIは、入力デバイス (エンターテインメントのソース) と出力デバイス (エンターテインメントを再生・表示する機器) のインターフェースの役割を果たします。

これをすべてまとめてみましょう。

テレビに接続したい音源と画像データがあるとします。この音源には、RokuやApple TVなどのストリーミングデバイス、PlaystationやXboxなどの最新ゲームコンソール、またはBlue-rayプレイヤーがあります。

ここで必要なのは、このようなマルチメディア (音声や画像など) データのすべてを転送できるインターフェース (つまり、物理的接続) です。とはいえ、どんなインターフェースでもいいわけではありません。最新型テレビやプロジェクターなどのエンターテインメント用デバイスの標準となった高精細の品質を保つには、大量のデータを超高速で転送できるインターフェースが必要です。

上記の説明の中で、斜体表記されている文字があります。これをすべて組み合わせると、High-Definition Multimedia Interface (高精細度マルチメディアインターフェース)、またはHDMIになります。このインターフェースは、あらゆるデバイスでデジタル音声・画像信号を転送するのに広く使用され、各種信号を1つの接続に統合するので、複数のケーブルは必要ありません。

HDMIに必要なケーブルは?

対応デバイス間の非圧縮デジタル音声・画像信号の転送には、HDMIケーブルを使用できます。

標準14mm HDMIケーブル (タイプA) には、両端に19本のピンと2つのオスコネクタがあり、どちらも接続するデバイスのメスソケットに差し込みます。標準HDMIケーブルの長さはさまざまですが、一般的にはケーブル長が短いほどデータは速く転送されます。10メートルを超えると、顕著な信号劣化に気づくはずです。

最新のHDMIケーブルは、高速転送に対応していますこのようなケーブルは標準ケーブルのように見えますが、ハイスピードウルトラハイスピードと表記されています。いずれも標準型の改良版ですが、最新のHDMI 2.1コンポーネントの性能を最大限に発揮させたいなら、ウルトラハイスピードケーブルをおすすめします。

幸いなことに、このような最新ケーブルにはすべて後方互換性があるので、ケーブル技術が進化する前に発売された旧型のデバイスにも使用できるということです。しかし、残念なことに、ケーブルだけでは旧型デバイスの質を上げることはできません。

:別の用途向け (スマートフォン、カメラ、車載エンターテイメントシステムなど) のHDMI接続 (タイプB、C、D、E) もあります。ここではホームエンターテイメントデバイス向けの標準接続として、タイプAに焦点を絞ります。

HDMIケーブル
Sonos Arc背面のHDMIとイーサネットポートのクローズアップ

HDMI eARCとは?

HDMI ARCのARCは、「Audio Return Channel」(オーディオ・リターン・チャンネル)の略です。サウンドバーやオーディオレシーバーをテレビと一緒に使用している場合、この機能でケーブルの数を減らせます。

ARCを使用しないシステムでは、次のように合計3本のケーブルが必要です:

  • ソースデバイスとオーディオシステムを接続するHDMIケーブル
  • オーディオシステムからテレビへ接続するHDMIケーブル
  • テレビからオーディオシステムへ接続する光/オーディオケーブル

HDMI ARCがあれば、3本目のケーブルはいりません。これは、オーディオシステムからテレビへ接続するHDMIケーブルで、テレビ音声をテレビからオーディオシステムへ転送できるからです。基本的に、2本の一方通行ケーブルを対向車線のある1本のデータハイウェイに統合するというわけです。

テレビのスピーカーを使用するなら、ARCは必要ありません。でも、単体スピーカーを使用するなら、ケーブルの数を減らせるだけでなく、同じ信号が双方向 (スピーカーへ、およびスピーカーから) に移動するので、信号の音質も上がります。

HDMI ARCに必要なケーブルは?

HDMI ARCは、HDMI 1.4ケーブル以降のバージョンに対応しています。Blu-rayプレイヤーや画像解像度1080ピクセル以上のコンテンツソースを接続するなら、少なくともハイスピードHDMIケーブルは購入しておきたいところです。ですが、ケーブルを急いで購入する前に、ほとんどのサウンドバーにはHDMI ARCケーブルが同梱されていることにご留意ください。

また、接続するデバイスがHDMI ARC対応であるかどうかもご確認ください。対応している場合は、テレビやソースデバイスのHDMIポートに「ARC」と明記されているはずです。

Sonos Arc (ブラック) とその下にぶら下がっているケーブル

HDMI eARCとは?

HDMI eARCは、「Enhanced Audio Return Channel」(エンハンスド・ オーディオ・リターン・チャンネル) の略語です。

eARC規格は、HDMIの最新バージョン (HDMI 2.1) として導入されました。HDMI ARCとほぼ同じ仕組みですが、さらに高い音声帯域を誇ります。

この高い帯域幅により、eARCはさらに質の高いサラウンドサウンド技術に対応できます。たとえば、ほとんどのDolby Atmos(ドルビーアトモス)オーディオはHDMI ARCで再生できますが、Dolby TrueHDコーデックを使用してロスレスで再生するには、HDMI eARCが必要です

通常は、HDMI eARCを使用するために特別なことをする必要はありません。HDMIケーブルを通常どおり接続するだけです。テレビやプロジェクターがeARC対応であれば、HDMIポートに「eARC/ARC」のように表示されています。この表示がない場合は、eARC対応かどうかをユーザーガイドで確認してください。

HDMI eARCに必要なケーブルは?

HDMI eARCに特別なケーブルは必ずしも必要ありませんが、ハイスピードHDMIケーブルかウルトラハイスピードHDMIケーブルなら間違いありません。ウルトラハイスピード仕様はすべてのHDMI 2.1機能に対応しているため、後者の方が確実に機能します。

最新型のHDMIケーブルすべてに言えることですが、ウルトラハイスピードケーブルはHDMI 2.1非対応のデバイスとの後方互換性があります。

ホームシアターに最適なのは?

ホームシアターシステムに外部スピーカーを使用していて、音声出力の質を最大限に上げたいなら、HDMI eARCをお選びください。ただし、帯域幅を最大限に使用するには、テレビやサウンドバー、オーディオシステムなど、ホームシアターの構成要素がすべてeARC対応でなければなりません。非対応の場合は、構成要素の中で最もスペックが低いデバイス、すなわちARCのみに対応しているデバイスに帯域幅が制限されてしまいます。

ホームシアター体験を最大限に楽しむためのスピーカーサウンドバーをお探しなら、Sonos ArcSonos BeamなどのeARC対応サウンドバーを選べば、レベルアップしたサウンドをすぐにお楽しみいただけます。

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