Sonosにとっての「心躍るサウンド」
Steven Saftig
Global Head of Editorial
心躍るサウンド。それはSonosでは、いつ、どこででも、思いのままのスタイルで聴きたいものを手軽に聴ける技術的なスマートさのことでもあります。とはいえ、Sonosのスピーカーを本当の意味で特徴づけているのは、その響きに対するこだわりにほかなりません。そこで「心躍るサウンド」がSonosにとって何を意味するのか、今後数週間にわたってお伝えしていきます。初回の今日は 「心躍るサウンド創り」と題した短い動画から、Sonosでの「サウンド」についてご紹介します。
スムーズ。軽やか。心地いい。ニュートラル。くつろげる。率直。本物。「心躍るサウンド」の定義は難しいかもしれませんが、感じとるのは簡単です。研究によると、普段気軽に音楽を聴く人も、専門的に訓練された人も同じスピーカーを好むことが明らかになっています。プロの人はサウンドを優れたものにする音声の特徴を日常的に分析しているというのに、これは意外ですよね。Sonosのスピーカーを初めて聴くと、理由は分からないとしても、サウンドがそれまで経験してきたものよりも豊かで繊細なことに気づかれると思います。ここでは、Sonosのスピーカーから心躍るサウンドが鳴る理由を理解しやすくする3つのステップをご紹介します。
「心躍るサウンド」の感じ方
1: 環境(と自分自身)を整える
サウンドをしっかり聴くためには、適切な環境を作らなければなりません。リスニング空間にはできるだけ環境音やノイズが入らないようにして、スピーカーの音の中心となる位置に移動しましょう。そして、音楽を再生する前に少し時間をとって心を落ち着かせ、無音状態に耳を慣れさせます。
2: 集中する
芸術は、知的、感情的、あるいは絶対的に私たちを魅了するようデザインされています。音質に集中するためには、まず曲から自分を切り離さなければなりません。リードギター、コーラス、ベースラインなど、ひとつの要素に集中してみてください。それが音楽全体のなかでどう聴こえるか、また曲の進行とともに変化するかどうかを探ってみましょう。曲の他の要素と関連して、その音はどのように響いていますか?その後はボリュームを上げて、焦点を当てている音の細部の明瞭さに耳を傾けてみましょう。
3: ズームアウト
マスタリングの施設「ザ・ロッジ」のチーフ・マスタリングエンジニアで、Sonosサウンドボードのメンバーでもあるエミリー・レーザーは、 「心躍るサウンド創り」のなかで、優れたサウンドは「部屋中を感情で満たすもの」と説明しています。優れたサウンドを科学的に評価するための観点はたくさんありますが、その制作過程の芸術的な側面も軽視してはなりません。曲全体に身を任せてみましょう。そうすると、サウンドから何を感じられますか?どんな感情や感覚が湧いてくるでしょう?それは身体のどこで感じられますか?もしこうしたことが難しく思えたら、サウンドとはあくまでも空気の振動でしかないということを思い出してください。Sonosのサウンドエクスペリエンス マネージャー、グレッグ・マカリスターも「サウンドは他の感覚に比べてちょっと捉えにくいですよね」とコメントしています。
『ラブソング』でテスト
アデルの『ラブソング』は、曲中のさまざまな要素をはっきりと聴き取れるように、完璧を目指すサウンドエキスパートによってミキシングされています。まず、Trueplayでスピーカーをチューニングしましょう。そして、お気に入りのストリーミングサービスで『ラブソング』を聴きながら「心躍るサウンド」を体験してみてください。
イントロ(0:00〜0:25)
ギターのクリアなサウンドが繊細に響き、ミュージシャンの指が弦を奏でている様子をイメージすることができます。
2つのスピーカーをステレオペアにして使用している場合や、Beam、Playbase、Playbarなどのホームシアタースピーカーをお持ちの場合は、最初の4小節のリードギターが左から、そのあとのサイドギターが反対の右側から聴こえてくるのがはっきりと分かるでしょう。
ファーストヴァース(0:26〜0:57)
アデルのボーカルが二つのギターのちょうど真ん中にポジショニングされるように入ってきます。曲の空間的配置は、熟練のリスナーがサウンドを評価するひとつのポイントでもありますが、映画の大画面に例えると、メインキャラクターが真ん中にきて、脇役が端に置かれるといった具合になります。『ラブソング』では、ギターとボーカルの空間的配置が明確に表れています。
曲は、まるでミュージシャンたちが同じ部屋で演奏しているかのように自然に感じられるはず。ギターとボーカルにリバーブやディストーションなどのエフェクトをかけなくても、そのトーンや趣を手に取るように味わうことができるのです。
セカンドヴァース(0:58〜1:47)
ファーストヴァースの最後のところで楽器が加わるこの部分では、Sonosのスピーカーがさまざまな周波数に上手く対応する様子に聴き入ることができます。長く伸びるベースは低周波で、クリスプなハイハットシンバルは高周波で再生されています。周波はそれぞれ対立し合うのではなく、全体としてバランスよく調和しています。
コーラス(1:48〜2:18)
ギターが盛り上がります。ヴァースの間にギターはボーカルのカウンターメロディ(対旋律)を奏でていましたが、サビになると膨らんで感情的な反応を呼び起こします。
以降最後まで(2:19〜4:09)
最後は、視野を広げて曲を全体的に聴いてみましょう。楽器の入り方やハーモニーは最初から最後まで変化して続けています。一体それはリスニング体験にどう影響しているでしょうか?さらに曲を数回再生し、毎回集中する要素を変えて、聴こえ方がどう変わるかを注意して探ってみましょう。