スピーカーとヘッドフォンのBluetooth接続の範囲はどれくらいですか?
よくある話だと思うのですが、ご自宅でBluetoothヘッドフォンを使って音楽を聴いているとき、スナックを取りに書斎からキッチンへ行く途中で接続が切れてしまった経験はありませんか?このような場面では、気づかずにBluetooth接続範囲を大きく超えてしまっているのです。
2016年以前のBluetooth接続は最大でも10メートルの範囲に限られており、広い公園やお庭、大きな家全体をカバーするには十分でなかったのです。しかし、Bluetooth 5.0の登場で、接続範囲は2倍近くになりました。最新のBluetooth 5.4では、接続範囲ぎりぎりの位置からでも、より安定した接続が可能になりました。
スピーカーやヘッドフォンのBluetooth接続範囲は、周囲の壁や物体、人の動きや電磁場によって影響を受けるため、常に正確に測定できるとは限りません。ここでは、その理由と最適な接続範囲を実現するためのオプションについて考えてみましょう。
Bluetoothはどこまで届く?
Bluetoothのワイヤレス技術は比較的に接続範囲が限られており、Bluetooth対応デバイスに使われます。遠く離れた2つのBluetoothデバイスを接続するためのものではありません。それよりも、ヘッドフォン、スピーカー、キーボードなどの周辺機器を携帯電話、タブレット、ノートパソコンに接続するのによく使われます。
とはいっても、最近のBluetooth技術の進歩により、接続範囲は著しく拡大しました。一般的に、Bluetooth 5.0以降に対応したデバイスは、理想的な条件下では、最大244メートルという比較的広範囲にわたって接続を維持できます。
2023年にはさらに新しいBluetooth 5.4が登場しましたが、現在はSonos Aceなど、ほんの一部のデバイスにしか搭載されていません。
Bluetoothの接続範囲に影響を与える要素は?
Bluetoothデバイスは、極超短波(UHF)という電波を使用して相互に通信しています。このような電波により、インターネットを使わなくてもいデバイスを簡単にペアリングできるのですが、いろいろな種類の干渉を受けやすい傾向もあります。
物的障壁/障害物
Bluetooth信号は、ほとんどの固体をほぼ問題なく通り抜けますが、中には信号が通りにくい固体もあります。
れんがやコンクリートなどの高密度物質や、金属や着色ガラスなど高導電率の物質は、Bluetoothの電波が通りにくい傾向があります。Bluetoothは、プラスチックや木材、ガラス、乾式壁など、非伝導性の低密度物質をとても簡単に通り抜けます。
信号や周波数の競合
Bluetoothデバイスは周波数帯域2.4 GHzで動作しますが、同じ周波数帯域を使用するワイヤレス機器は多く、WiFiネットワーク、コードレス電話、電子レンジなどがその例です。2.4 GHzの帯域は非常に混雑しがちです。特に、病院や人通りの多い市街地など、多数の機器が同時に使われる場所ではなおさらです。このような場所では、Bluetooth信号の接続範囲がさらに限られることがあるでしょう。
でも、良い話もあります。Bluetoothは、このような制限を少なくとも部分的に克服するべく進化しています。Bluetooth 5.3ではチャンネルの分類プロセスが改良され、Bluetoothデバイスが利用可能な無線チャネルの品質を評価し、最適なチャネルを選んで通信できるようになりました。
以前は、携帯電話やノートパソコンなどの中心機器がチャンネルの分類を行っていました。しかし、Bluetooth 5.3以降では、中心機器とヘッドフォンなどの周辺機器の両方がチャンネルを分類するので、片方の機器だけでなく両方に最適なチャンネルが選択されます。
Bluetooth 5.0以降では、2.4 GHz帯の端で発生する周波数インピーダンスを発見して下げることもできます。Sonos Aceで聴くサウンドの音質が以前のBluetoothバージョンと比べて驚くほどクリアなのは、このような理由によるものです。
バッテリー駆動時間
Bluetoothデバイスのバッテリー残量が少なくなると、信号を遠距離に飛ばせなくなります。そのため、デバイスを最適な状態に充電し、新しいヘッドフォンを購入する際はバッテリー駆動時間を最優先することをおすすめします。
Bluetooth 5.3と5.4のアップデートで、電力消費とバッテリー駆動時間がより効率的になりました。Bluetooth 5.4を使用するSonos Aceでは、アクティブノイズキャンセリング機能をオンにした状態でバッテリー駆動時間が最長30時間になり、わずか3分の充電で最大3時間の再生が可能になりました。
気候
暴風雨の時はBluetoothの接続範囲が短くなることに気づいたことがありますか?これは気候と関係があり、Bluetoothの信号に大きく干渉する場合があります。荒天や湿気が特に多い時は、大気中の水分量が増えます。このような状況では、Bluetoothの接続範囲が影響を受ける傾向にありまです。
とはいえ、Bluetoothスピーカーはほとんどの天気で正常に機能します。そのため、Sonosは天候をしっかり考慮しながら、完全防水の Sonos Roam 2をはじめとするポータブルスピーカーを設計しているのです。
製品の品質
低品質な素材を使用すると、接続の品質にも悪影響がおよびます。たとえば、充電が長持ちしない安価なバッテリーを使うと、信号が常に弱くなってしまいます。安価なプラスチックケースは割れやすく、水分など信号を妨げる要素が浸入してしまうことがあります。
これは素材だけでなく、デザインにも当てはまります。高品質のBluetooth製品には多数の技術が使用されていて、風雨のような要素に耐え、影響を受けないようになっています。これに当てはまるのがSonos Roam 2です。IP67規格準拠の防水・防塵設計なので、屋外でも最高のパフォーマンスを発揮します。
最高の音質にはWiFi接続が最適
Bluetooth技術をおすすめする理由はたくさんあります。どこでも利用可能だけでなく手軽に接続でき、最新バージョンでは驚くほど広範囲をカバーします。WiFiが届きにくい場所、たとえば公園の真ん中やランニング中でも、Bluetoothなら問題なく使えます。一部のBluetoothヘッドフォンは、Bluetooth接続ではサポートできないと考えられていたロスレスオーディオを実現します。
とはいえ、普段の生活空間でハイクオリティなサウンドを楽しみたいなら、Bluetoothは最も良いオプションとは言えません。WiFi接続を使うプレミアムホームオーディオシステムでは、Bluetoothよりも広い帯域幅とデータ転送速度が実現し、圧縮せずにハイレゾオーディオを楽しめます。WiFiは、接続範囲もBluetoothと比べて広く安定しており、マルチルームオーディオシステムとの相性もよいため、家中のどこでも自由にワイヤレススピーカーを設置できます。
SonosのポータブルスピーカーとヘッドフォンでBluetoothの本領発揮
以前は、Bluetoothは音質よりも利便性や携帯性を優先する選択肢と見なされていました。WiFiシステムで最高の音質を楽しむことができますが、SonosのポータブルスピーカーとヘッドフォンはBluetoothをかつてないほどハイファイクオリティに近づけます。Sonos Roam 2やMove 2などのポータブルスピーカーでは、どのお部屋でも、または野外、ビーチ、ハイキングコースでも、驚くほどクリアで迫力のあるサウンドが楽しめます。