初心者向け天井埋め込み型スピーカーガイド
天井埋め込み型スピーカーを選ぼうとしているなら、次の2点をお望みかと思われます。まずは高品質のオーディオ。でも、そのためにインテリアを乱したくないとお考えでしょう。
天井埋め込み型スピーカーは、よくあるフロア型やブックシェルフ型スピーカーに代わるエレガントな建築用スピーカーです。ホームシアターシステムと組み合わせて、より臨場感あふれるサウンド体験を実現したり、単独で使用してエンターテイメントに最適な雰囲気を生み出したり。
天井埋め込み型スピーカーには優れた面もありますが、誰にとっても最適な選択肢というわけではありません。このガイドでは、天井埋め込み型スピーカーについて知っておくべきポイントをすべてご紹介します。これを参考にして、ホームオーディオシステムに追加した方がよいか判断してみてください。
天井埋め込み型スピーカーは買う価値がありますか?
天井埋め込み型スピーカーを設置するかどうかは、音質、見た目、予算という3つの重要な検討事項によって決まります。
予算に余裕があれば、天井埋め込み型スピーカーは優れた音質をインテリアに影響を及さずに実現できる理想的な選択肢と言えます。このような要素を考慮して、お家にとって価値のある投資かどうかを判断してみましょう。
天井埋め込み型スピーカーは家中に高品質なオーディオを届けます。
家中に音が広がるサウンド体験を楽しみたいなら、天井設置型スピーカーをお勧めします。 このようなスピーカーなら、空間のデザインに違和感なく調和しつつ、さまざまな用途に対応する自然で高品質な音響がもたらされます。
Sonos AmpにSonos In-Ceilingスピーカーを接続すると、Sonosアプリの[Sonos Architecturalを検出する」機能が有効になり、空間全体に広がるようなサウンド体験が実現します。これにより、空間の音響特性をフル活用する2つの機能が利用できるようになります。
- DSP(デジタル信号処理)はイコライザーの調整を最適化し、深みのある迫力のサウンドを可能にします。
- Trueplayは部屋全体の壁や家具、その他の表面に反響する音の状態を測定し、それに応じて天井埋め込み型スピーカーを最適化します。
臨場感あふれる体験を最大限に楽しむには、天井埋め込み型スピーカーと壁埋め込み型スピーカー、あるいは耳の高さに設置するスピーカーのセットを組み合わせることをお勧めします。もちろん、天井埋め込み型スピーカーは、単独でも高性能なスタンドアロンスピーカーとして音楽を楽しめます。In-Ceiling Speakers by Sonos and Sonanceは、家中の空間を自然な音響で彩り、洗練されたアンビエントサウンド体験を生み出します。
自宅の空間デザインとインテリアに調和する天井埋め込み型スピーカー
ホームサウンドシステムを構築する際に直面するよくある問題は、スピーカーのハードウェアがあっても空間をすっきり見せて、臨場感あふれるサウンドを実現する方法です。Sonosのワイヤレススピーカーはカウンターやキャビネットに置いても映えるデザインですが、天井埋め込み型スピーカーは、まるで空間の一部であるかのように違和感なく調和するデザインでもあります。なぜなら、インテリアには「存在を感じさせない」美しさが求められることもあるからです。
そのように目立たないスピーカーをお望みの場合は、天井埋め込み型スピーカーが最適な選択と言えます。さらに、壁埋め込み型スピーカーなどの建築用スピーカーと組み合わせれば、空間のデザインに違和感なく調和し、インテリアを引き立てるサウンドシステムを構築できます。
天井埋め込み型スピーカーには設置業者が必要ですか?
建築用スピーカーの設置には、大抵は専門業者が必要になります。空間の構造や天井の素材に応じて適切なアプローチを取るためには、設計と設置の専門知識を備えた業者を見つけることが重要です。
また、天井埋め込み型スピーカーは柔軟性に欠ける場合があるため、今後の状況やニーズも考慮しておくと良いでしょう。一度設置したら、別の部屋や新しい家へ移動させるのは簡単ではありません。スピーカーを移動させる際には、再設置のための専門業者の費用に加え、取り外しによる壁などの修理費用も必ず考慮しておきましょう。
設置のメリットとしては、持ち家の場合、天井埋め込み型スピーカーの設置は引っ越さない限り一度きりの作業なので、投資する価値が十分にあると言えます。一度設置すれば、何年も快適に天井埋め込み型スピーカーを楽しむことができるでしょう。引っ越しや売却をすることになっても、建築用スピーカーは買い手にとって価値を高める魅力的なセールスポイントになる可能性があります。
天井埋め込み型スピーカーの電源はどのように供給されますか?
天井埋め込み型スピーカーを使用するには、外部スピーカーアンプまたはAVレシーバーが必須となります。
その理由は、大抵の建築用スピーカーはパッシブスピーカーであるためです。パッシブスピーカーには電力を供給するアンプが内蔵されていません。これは、内蔵アンプによって電力が供給されるSonos Era 100やSonos Era 300などのワイヤレススピーカーとは明らかに違います。
なぜアンプが内蔵されていないのでしょうか?その理由は、サイズが大きいパッシブスピーカーは、高性能が期待できる一方で、より強力なアンプが必要になるという特徴にあります。強力なアンプをスピーカー自体に搭載するには、スピーカーのサイズや重量が大幅に増えることになり、設置がより困難になります。そのため、天井埋め込み型スピーカー(およびその他の建築用スピーカー)は一般的にパッシブスピーカーなのです。
Sonos ArchitecturalスピーカーはSonos Ampとの接続が簡単で、すぐに利用することができます。Sonos Ampは、並列に接続された3組(合計6台)までのSonos Architecturalスピーカーに確実に電力を供給することができます。また、Sonos Ampを使えばSonosアプリや「Sonos Architecturalを検出する」機能など、Sonosのエコシステム全体を活用することができます。
天井埋め込み型スピーカーは何台必要ですか?
部屋のサイズやレイアウトなどの要素により、必要となる天井埋め込み型スピーカーの数は異なります。小さな部屋(約14平方メートルまで)であれば、スピーカー1組だけで十分に対応可能です。大きめの部屋(約46平方メートルまで)であれば、6台以上のスピーカーが必要になる可能性があります。
ただし、重要なのは面積だけではありません。
音はスピーカーからV字型で外向きに放射されるため、スピーカーを設置する距離が大きいほど、カバーする範囲が広くなります。天井埋め込み型スピーカーでは、天井の高さが4.2メートルの空間の方が2.4メートルの空間に比べて音波が耳の高さに届くまでの空間が広がるため、より広いエリアをカバーすることが可能です。
さらに、他の要素も考慮する必要があります。たとえば、ホームシアターが設置されている部屋の一部のみを天井埋め込み型スピーカーでカバーしたい場合は、座って聴く位置の両側に天井埋め込み型スピーカーを1組設置するだけで十分でしょう。また、マルチルームオーディオシステムが必要な場合は、専門業者に相談するのが最善策と言えます。空間にぴったりのスピーカーの種類や数、サイズについて、プロのアドバイスを得ることができます。
天井埋め込み型スピーカーはどこに設置すればよいですか?
一般的な2チャンネルシステムでは、左右の天井埋め込み型スピーカーを1.8m~3m離して配置することが推奨されます。
バランスの良いサウンド体験を生み出すには、メインのリスニング位置をスピーカー間の中央付近に配置することが必要です。音楽を最もよく聴く場所(たとえばソファなど)を考えて、その場所がスピーカー間の真ん中になるようにしてください。
ホームシアターシステムでは、天井埋め込み型スピーカーをメインのリスニング位置から0.6m~1.8m後方に配置することが推奨されます。これにより、サウンドステージが最大限に広がり、より臨場感あふれるサウンド体験を楽しむことができます。以下の図は、Sonos In-Ceiling by Sonanceの取付説明書に記載されている推奨配置例です。
さらに、天井の高さも重要な要素となります。取付説明書では、天井の高さや聴く人の位置に応じて、天井埋め込み型スピーカーの間隔を調整する具体的な方法が説明されています。
どのサイズの天井埋め込み型スピーカーが必要ですか?
必要なスピーカーの数を判断するもう1つの要素は、スピーカー自体のサイズです。天井埋め込み型スピーカーは15cmや20cmのサイズが一般的で、サイズが大きいほどカバレッジ角度が広くなり、低音の深みと最大音量の向上が期待できます。
同じ構成内で異なるスピーカーを導入することも可能です。Sonos In-Ceilingスピーカーはペアで販売されていますが、並列接続すると、1台のSonos Ampで最大3組のスピーカーに安定して電力を供給できます。なお、DSPとTrueplayを適切に機能させるには、Sonos Ampに接続されるスピーカーのサイズ(例:15cmや20cm)が完全に統一されている必要があります。異なるサイズのスピーカーを同時に使用する際には、サイズごとに個別のSonos Ampを接続することで、最高の音響パフォーマンスを実現できます。
天井埋め込み型スピーカーは塗装できますか?
お部屋に違和感なく調和するのが天井埋め込み型スピーカーの大きなメリットの1つです。さらに、スピーカーのグリルを天井と同じ色に塗装すれば、もっとすっきりと見えます。
Sonos by Sonance In-Ceiling Speakersのフレームレスグリルは、露出したスピーカーフレームを完全に覆う設計となっており、塗装が必要なのはグリル部分のみです。グリルには水性ラテックス塗料のみを使用し、塗料が完全に乾いてからグリルをスピーカーに再び取り付けることをお勧めします。
グリルの塗装に関する詳しい手順は、Sonos In-Ceiling by Sonanceの取付説明書をご参照ください。
天井埋め込み型スピーカーの操作方法は?
Sonos In-CeilingスピーカーはSonos Ampに接続することで、Sonosアプリから直接操作できるので、追加の機器などは不要です。
もちろん、スマートフォン以外のコントローラーや、照明などを調節するホームコントローラーを使用したい場合もあるでしょう。操作方法は他にもたくさんあります。他社製のコントローラーやハードウェアでも「Works with Sonos」のマークが付いていれば、Sonosホームサウンドシステムとスムーズに接続させることができます。
壁埋め込み型スピーカーとの違いは?
壁埋め込み型スピーカーと天井埋め込み型スピーカーは似ている点もあります。両方とも頭の高さに設置されるため、音がリスナーの耳に直接届く理想的な配置が可能になります。
壁埋め込み型スピーカーは、一般的には天井埋め込み型スピーカーよりも特殊な製品とされています。壁埋め込み型スピーカーは主にホームシアターで活用され、映画館さながらの臨場感あふれるサウンド体験を実現します。その理由は、壁埋め込み型スピーカーは耳の高さで音を届けるので、映画をみている人にとって会話が鮮明でクリアに聴こえるからです。
でも実際には、天井埋め込み型スピーカーは壁埋め込み型スピーカーよりもかなり人気があります。なぜでしょうか?まず、天井よりも壁に穴を開けることに抵抗を感じる人が多いからです。また、ほとんどの家には天井の上に屋根裏の空間があるので、設置が簡単な天井埋め込み型スピーカーは、実用性の面で優れた選択肢となります。
とはいえ、どちらか一方を選ばなければならないわけではありません。真に臨場感あるサウンド体験を実現するためには、天井埋め込み型スピーカーに加え、壁埋め込み型スピーカーを補完的に設置することをお勧めします。
Sonos設置業者を利用して、天井埋め込み型スピーカーをご自宅に
最も手軽な選択肢とは言えませんが、自宅の空間に違和感なく調和する高品質なサウンドを実現したいなら、天井埋め込み型スピーカーは検討の価値があります。
さらに、壁埋め込み型スピーカーや屋外で使用可能な耐候性スピーカーなど、Sonosの他の建築用スピーカーとの相性も抜群です。これらを統合することで、家全体を包み込むオーディオシステムを構築でき、映画鑑賞やダイニング、ガーデンパーティーなどの時間がもっと楽しくなります。
Sonosの建築用スピーカーシステムの設置やデザインに関するサポートは、お近くの設置業者にご相談ください。