初心者向けガイド

初心者向け壁埋め込み型スピーカーガイド

暖炉の横の椅子に座って読書をしている人の隣にあるSonos壁埋め込み型スピーカー

壁を見たとき、それが境界や限界にしか見えない人もいれば、少なくともサウンドに関しては、壁に無限の可能性を見いだす人もいます。壁に無限の可能性を見いだす人にとって、壁埋め込み型スピーカーの設置は、臨場感あるれる理想的なオーディオ体験を現実にする最適な方法かもしれません。

壁埋め込み型スピーカーは、一般的に自宅の壁の中に耳の高さ(または少し上)で設置されます。リスナーの耳と同じ水平ライン上に配置されるので、ホームシアターやサラウンドサウンドにぴったりのクリアなサウンドが実現できます。また、壁埋め込み型スピーカーは、自宅のインテリアに調和するデザインとなっています。

高品質な音響と洗練された美観を兼ね備えた壁埋め込み型スピーカーは、単独のオーディオシステムとしても、より大規模なセットアップの一部としてもお勧めの選択肢です。このガイドでは、壁埋め込み型スピーカーについて知っておくべきポイントをすべてご紹介します。壁埋め込み型スピーカーがあなたのニーズに合っているかどうかの判断にお役立てください。

壁埋め込み型スピーカーは買う価値がありますか?

壁埋め込み型スピーカーに価値があるかどうかわからないという場合は、次の点を必ず考慮してください。壁埋め込み型スピーカーは、一般的によくあるフロア型や壁掛け型のスピーカーよりも取り付けに時間と手間がかかるという事実です。

それでも、サウンドも見た目も妥協したくない人にとって、壁埋め込み型スピーカーは確かに価値があります。In-Wall Speakers by Sonos and Sonanceは、プレミアムなサウンド体験と自宅のインテリアに調和するデザインを兼ね備えています。

壁埋め込み型スピーカーは自宅の空間とサウンドシステムに違和感なく統合されます。

壁埋め込み型スピーカーの利点の1つは、音楽にもホームシアターにも対応できる単独のスピーカーとして、優れた音響性能を発揮できることです。スピーカーの形、デザイン、そしてスピーカーの配置場所が調和すれば、クリアな高音域と豊かな中低音域が再現され、鮮明なサウンド体験が実現します。

また、Sonos In-Wallスピーカーを他のSonosスピーカーと組み合わせて、ホームシアター用のサラウンドサウンドシステムを構築することもできます。壁埋め込み型スピーカーをホームシアターシステムの一部として使用するには、次の2つのオプションがあります。

  • Sonos In-Wallスピーカー + Sonosサウンドバー + Sonos Amp壁埋め込み型スピーカーがリアチャンネルとサラウンドチャンネルをカバーし、Sonosサウンドバーがフロントチャンネルをカバーします。Sonos Ampはサウンドバーに接続し、リアスピーカーとサラウンドスピーカー(壁埋め込み型スピーカーを含む)に電力を供給します。
  • Sonos In-Wallスピーカー + Sonos Amp 2台このセットアップには、少なくとも2組のSonos In-Wallスピーカーが必要です。1組はフロントチャンネルとして、もう1組はリアまたはサラウンドチャンネルとして機能し、それぞれSonos Ampに接続されます。これにサブウーファーを追加すると、Sonos Ampがフロントスピーカー2台で「ファントム」センターチャンネルを作り出し、4.1サラウンドサウンドシステムになります。

壁埋め込み型スピーカーには設置業者が必要ですか?

壁埋め込み型スピーカーの設置は、専門業者を必要としないワイヤレススピーカーのセットアップほど簡単ではありません。Sonos Ampを設置したり、スピーカー用の穴を壁に開けたり、ケーブルを配線したりする作業が必要になるため、専門の設置業者への依頼をお勧めします。設置方法は壁の材質や空間の条件によって異なることがありますが、専門業者に依頼すれば、長年にわたり満足できるカスタマイズシステムを設計できます。

現実的に設置できるかどうかを判断するには、条件が揃っていることを確認してください。賃貸の場合や今後数年以内に引っ越す予定がある場合は、今すぐに埋め込み型スピーカーに投資しても意味がないかもしれません。設置されたシステムを撤去して新しい場所に移動させるとなると、取り外し、修理、再設置にかかる費用が新たに発生します。

対照的に持ち家の場合は、埋め込み型スピーカーの設置に投資する価値があると言えるでしょう。高音質のサウンドとすっきりとしたデザインを楽しめるだけでなく、一度設置すれば、ずっとスピーカーの取り外しや設置の必要がなくなるかもしれません。また、引っ越しや売却の場合には、優れた埋め込み型スピーカーが設置されていることで、家に付加価値を与える可能性もあります。

Sonos壁埋め込み型スピーカーの画像
Sonosの壁埋め込み型スピーカーをバスルームに設置している設置専門業者

壁埋め込み型スピーカーの電源はどうなりますか?

壁埋め込み型スピーカーには、外部のスピーカーアンプまたはAVレシーバーを接続して電力を供給します。

他の建築用スピーカーと同様に、壁埋め込み型スピーカーはパッシブスピーカーです。パッシブスピーカーには、電力を供給するアンプが内蔵されていません。外部アンプを必要としないオールインワンスピーカーソリューションが必要な場合は、Sonos Era 100Sonos Era 300などのアクティブスピーカーをお勧めします。

埋め込み型スピーカーにはなぜアンプが内蔵されていないのか、さらにはアンプが内蔵されている方がいいのではないのかと疑問に思うかもしれません。

それには空間的かつ物理的な理由があります。パッシブスピーカーは一般的にサイズが大きいので、性能が大幅に向上する特徴があります。大きなサイズのスピーカーに電力を供給するには、より強力なアンプが必要になります。しかし、このようなアンプをスピーカー内部に統合すると、スピーカーの重量と設置面積が増えるので、設置が難しくなる可能性があります。この理由から、建築用スピーカーは通常パッシブタイプなのです。

嬉しいことに、In-Wall Speakers by Sonos and SonanceはSonos Ampで手軽に接続して利用できます。実のところ、Sonos Ampはこれらのスピーカーと一緒に使用することを念頭に置いて設計されています。

また、最大3組のSonosパッシブスピーカーを安全かつ確実に保護するオーバードライブ機能を備えています。さらに、Sonos In-Wallまたは In-Ceilingスピーカーと一緒に使用する場合は、Sonosアプリの[Sonos Architecturalを検出する]機能でDSP(デジタル信号処理)とTrueplayを有効にすることができます。DSPはイコライザーを最適化してより力強いサウンドを提供し、Trueplayはスピーカーを空間に合わせて調整するので、お部屋の音響に合わせたカスタムサウンド体験が楽しめるようになります。

壁埋め込み型スピーカーは何台必要ですか?

必要な壁埋め込み型スピーカーの正確な数は、スピーカーをどのように使用するかによって異なります。

主にホームシアターサラウンドサウンドシステムの一部として使用する予定の場合は、壁埋め込みスピーカー1組で十分です。これらのスピーカーは左右のサラウンドチャンネルとして機能し、テレビの近くに配置されたフロントスピーカーとペアリングして、5.1または7.1サラウンドサウンド体験(使用するフロントスピーカーの種類によって異なる)をもたらします。

家全体にオーディオを行き渡らせるためには、ほとんどの設置ではアンプごとに2組のスピーカー(合計4台)があれば、さまざまな用途に対応できます。Sonos Ampは合計最大6台のSonosの建築用スピーカーSonos Architecturalを確実に駆動できるため、マルチルームオーディオ設定では、寝室やバスルームなど各部屋にスピーカーを1組追加するのも良い選択肢と言えます。

特定の用途に必要なスピーカーの数がわからない場合は、専門業者に相談することをお勧めします。さまざまな選択肢を詳しく説明してくれるほか、お望みのサウンドソリューションを実現するための専門的な意見を聞くことができます。

壁埋め込み型スピーカーはどこに設置すればよいですか?

ホームシアターシステムのサラウンドチャンネルとして壁埋め込み型スピーカーを使用する場合は、普段聴く位置から0.6m~1.8m後方、床から1.5m~2.1m上の壁にスピーカーを配置することが推奨されます。このような配置図は、以下のとおりSonos In-Wall by Sonanceの取付説明書にも記載されています。

Sonos壁埋め込み型ホームシアターサラウンドサウンドの配置図

当然ながら、空間の寸法や構造によって、スピーカーの配置に最適な位置が異なってきます。

一般的なルールとして、壁埋め込み型スピーカーと垂直方向の壁の間には、最低でも60cmの間隔を空けることが推奨されます。基本的に、スピーカーは部屋の壁にくっつけないように設置してください。こうすることで、音波が側面の壁で反射することなく空間全体に広がり、歪み、残響、または遅延のリスクを最小限に抑えることが可能になります。

また、自宅の音響特性を最大限に活かせるようにスピーカーを配置するには、専門の設置業者に相談することをお勧めします。スピーカーの設置場所を問わず、Sonos Ampを使うことでTrueplay™チューニング技術が大活躍します。この機能によりスピーカーが空間の特性に応じて調整され、コンテンツを常に最高の音質で楽しむことができます (ただし、Trueplay™が機能するのは、Sonos Ampに接続されているスピーカーがすべて同じタイプの場合のみであることをお忘れなく)。

壁埋め込み型スピーカーは塗装できますか?

できます。自宅のインテリアに調和するデザインを追求するなら、Sonos Architecturalスピーカーのグリルを塗装できます。

実はそれほど難しくなく、意外と簡単に行えます。スピーカーグリルは磁石で取り付けられており、露出したスピーカーフレームを完全に覆うため、グリルを簡単に取り外して塗装し、塗料が完全に乾いたら再度取り付けることができます。

グリルを塗装する前に、グリルの裏側のスクリム布を剥がしたり、スプレー式の金属塗装プライマーやボンダーでグリルを下塗りしたりするなどの準備が必要になります。

グリルの塗装手順の詳細は、Sonos In-Wall by Sonance取付説明書に記載されています。

壁埋め込み型スピーカーの操作方法は?

壁埋め込み型のSonosスピーカーがSonos Ampに接続されていれば、AndroidまたはiPhoneのSonosアプリで直接操作できます。

スピーカーの操作にスマートフォンやタブレットを使用したくない場合は、スピーカー操作専用のSonosハードウェア製品はありませんが、他社製のコントローラーを使用することもできます。Sonosホームサウンドシステムとスムーズに接続するために、他社製のコントローラーに「Works with Sonos」のマークが付いていることを確認してください。

Sonos壁埋め込み型スピーカーの横のソファに座って電話をしている人

天井埋め込み型スピーカーとの違いは?

天井埋め込み型スピーカーも壁埋め込み型スピーカーと同じ「建築用スピーカー」に当てはまります。しかし、まったく同じというわけではありません。

まずは言うまでもありませんが、天井埋め込み型スピーカーは壁ではなく天井に設置されています。天井に穴を開けるより壁に開けることに抵抗を感じる人の方が多いので、壁埋め込み型スピーカーよりも天井埋め込み型スピーカーの方が人気があり、もっと普及しています。さらに、屋根裏から設置作業ができることが多いため、天井埋め込み型スピーカーの方が取り付けが簡単です。

では、天井埋め込み型スピーカーは誰にとっても最適なのでしょうか?そうとは限りません。臨場感あふれる体験をさらに向上させたい方には、天井埋め込み型スピーカーのほか、壁埋め込み型スピーカーを取り入れると良いでしょう。壁埋め込み型スピーカーは耳の高さに直接配置されるため、より鮮明なサウンドを再生するのに特に適しています。

自宅のインテリアに調和するサウンドシステム

完璧な室内環境を作り出すために、重要なのはサウンドだけではありません。壁埋め込み型スピーカーは、プレミアムなサウンド体験と壁や家具に調和するデザインという、両方の長所を兼ね備えています。

また、天井埋め込み型スピーカーや耐候性の屋外用スピーカーなど、Sonosの他の建築用スピーカーとの組み合わせにも最適です。これらを統合することで、家全体を包み込むオーディオシステムを構築でき、映画鑑賞やダイニング、ガーデンパーティーなどの時間がもっと楽しくなります。

Sonosの建築用スピーカーシステムの設置やデザインに関するサポートは、お近くの設置業者にご相談ください